通訳嬢

僕の通訳さんは小柄な女の子で、正しく使える日本語は日常会話の三割くらいだ。これは厳しい。ヒッジョーにキビシー(財津一郎)です。◉まず助詞が相当アバウトだが、一番困るのは時制が曖昧。済んだ事か、先の話か、それとも普遍的な習慣か、何だかよく分からない。だから客先で即時通訳させるのは難しい。と言うよりも危険。トラブルになりそう。◉しかし彼女なりに努力はしている。訳に詰まると、速攻で携帯アプリを駆使して凌ぐ。もっともあのアプリも中国製のフリーソフトらしく、画面を見た感じではかなりユルい。◉最近は会社がヒマなので、一人もそもそと日本語の単語をノートに書いている。僕が時々EMSの発送を頼んだりするとやってくれる。◉彼女の席の前には、僕の以前の通訳さんが居る。彼女は去年の秋結婚して、そうしたらすぐに妊娠して会社に来なくなった。今の通訳はそれが原因で急遽雇ったのだ。その前通訳が今年の初めに、大きなお腹で帰って来た。◉会社がヒマなのに通訳だけダブルキャスト。◉総経理の指示で今の通訳さんを使うようにしている。すると前通訳嬢は、これがもう、な〜んにもしないのだ。寝てる。もともと労働意欲が低いのです。自分で仕事を見つけるなんて事は無いね。◉復帰した時も「ナガイアイダ、ツウヤクデキナクテ、スミマセン」なんて挨拶も全く無い。だけど君は僕の専属じゃないの?◉じつは前通訳嬢の方がはるかに日本語が上手い。しかし中国人の常として「ならば身重の自分が後輩の指導に当たろう」などと言う事はなおさら無い。ノウハウは自分だけのモノである。◉もっと同じ部屋の中国人は全然気にして無いみたいだ。しかしこれで良いのか中国女。光り輝けないぞ!