目標

2017年5月5日、金曜、こどもの日、快晴。◉衛星放送の録画「黒部の太陽」を見る。石原プロと三船プロの合作。トンネル工事のシーンは今でもリアルな迫力がある。全体に堂々としており、アメリカ映画と比べても絵的に遜色ない。昔はその辺が一番の見所だったが、年を食うと別のシーンに感心する。◉関西電力社長の滝沢修が視察にやって来る。トンネル工事は破砕帯に阻まれ大水が出ている。しかし会議では「金の事なら僕に任せてくれ」「破砕帯は必ず抜けます」と誠に頼もしい。ただ公式な会議のあと、関電社長は熊谷組の社長(柳永二郎)を別の座敷に呼ぶ。◉なんとしてもこの冬のうちに破砕帯を抜きたい、春になれば漏水が増えてしまう、三ヶ月でシールド工法を準備してくれ。関電社長は頭を下げ手をついて頼み込む。「どうでしょう、熊谷組さん」(と言ったように記憶します)それまでしきりに鳴いていたヒグラシが、滝沢の気迫を感じてぱたっと鳴き止む。◉「もう、ヤケクソでやりますわ」と、熊谷組の社長が遂には折れる。かなりの部分作り話だと思うが、こういう経営者がいたのかもしれんと思うと、少し胸が熱くなる。泣けます。◉当社は来期の計画を作る時期ですが、企業経営とってに目指すべき高みというのは、誠にもって大切としみじみ思います。無理だろうが向こう見ずだろうが、ゴールがはっきりしてりゃ社員は頑張る。やるべきだからって盛沢山のゴールを設定してもダメよ。