マンガ(2)『アイアムアヒーロー』

2017年4月16日、日曜、晴れ。◉昨日マンガ喫茶で大ちゃんに会った。自転車ですぐ気づいたらしい。出会っても別々にマンガを読むだけですが。◉『アイアムアヒーロー』が完結した。ゾンビものは細部が徹底して現実感がある方が良い。絵作りは大変だろうけどその方が絶対怖くなる。緊迫感も出る。本作は巧くいったと思う。◉このジャンルは結末が難しい。何と言ってもゾンビ側が圧倒的に強力なわけで、あんな連中を相手に、全部を駆逐して地球に平和が戻りました、なんてのはまあ無理です。かと言って延々ゾンビと格闘した挙句、結局は全部やられちゃいました、だと不毛の行いという印象になる。ゾンビではないが似たジャンルとして「寄生獣」が傑作なのは、この辺の処理が大変良くできていたからだ。◉ちなみにこの作品もちゃんとしたSFだ。オカルティズムや不条理で怖がらせているマンガではない。ゾンビの発生はなんかの細菌感染が原因で、ゾンビによって世界が変質していく過程には(全部が開示されなくても)一貫した理屈がある。だからやろうと思えば対抗策はある。体力勝負でゾンビ殲滅まで持ってく手はある。それだと「バイオハザード」だな。◉ただ自分にはこうした怪奇や恐怖を扱った作品に明確な基準があって、要するに「怖い事」です。逆に怖くなけりゃ話の辻褄が良くできていても、作品として価値がない。自分としては結構怖かったし、それなりに堂々と着地したと思う。