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映画(9)天国と地獄

2017年3月31日、金曜、雨。◉BSで放送した『天国と地獄』をまた録画して見てしまう。もう何回目か分からない。今回は脅迫電話のシーンの構図と展開にほとほと感心した。◉電話は何度もかかる。その度に少しでも会話を聞き取ろうと、受話器を握る三船敏郎を中心に、身を寄せる人物の構図が、毎回実に決まっている。そしてカメラが少し動くと、遅れて部屋にきた香川京子の心配そうな顔が遠景にある。◉電話が鳴りだしてから俳優が集まって構図を作るので、リハーサルは大変な回数だったと思う。もう一つ感心したのは刑事が持ち込んだテープレコーダーの使い方。犯人とのやりとりをカットし、録音再生で見せることで場面に変化がつく。と同時に状況が整理できる。◉もっとも見ているうちはこんな事を考える余裕は全くない。どんどん映画に引き込まれる。犯人は一体どうやって身代金を手に入れるつもりか?息つく暇もなく場面はあの有名な特急こだまのシーンに切り替わる。この転換の鮮やかな事。◉黒澤映画はディティールの厚みが凄くて毎回発見がある。今回の発見は(1)脇役で出ている大滝秀治は一言もセリフがない。タイトルロールにも名前はない。(2)酒場のシーンのお品書きは日本語、英語とハングルも併記されている。(3)魚河岸で働く男は声からすると(いや容貌もだけど)声優の大塚周夫ねずみ男)である気がしてならない。ただ口の動きから見てアフレコかも知れない。

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