映画

一月十三日で、中国に赴任して二年目に入った。◉問題の一つが映画の欠乏だった。呑み屋のお姉さんにアテンドいただき、二回映画館に行ったがやっぱり難儀である。英語で聞いて中国語字幕は疲れる。◉「ゴジラ」でも「Xメン」でも自分は一期一会の真剣勝負だが、お姉さんは業務遂行なので、作品の取り組みにも温度差がある。鑑賞後の反省会もない。その後、映画の何倍もお金がかかるし。◉長い間迷っていたが、今週、インターネットテレビを契約した。日本の地上波、BS、CSを一週間分ベタ録画してあるので、その範囲であれば時間割に関係なく自宅で再生できる。◉年一括払いなら、月あたり約208元。日本食の夕食二回分程度だから、ま、いいか。最新作ではないが衛星放送でかなりの本数の映画が観られる。◉ベン・スティーラー氏監督主演の「LIFE」はとても良い映画だった。原作「ウォルター・ミティ氏のシークレットライフ」は、既にダニー・ケイ主演で「虹を掴む男」という高名な作品になっている。◉「LIFE」は「虹を掴む男」のリメイクではない。原作は土台程度しか使われておらず、ある種ロードムーヴィの要素もある。◉LIFE誌が立たされた岐路、それで生活に困る従業員のネガ係。コメディタッチだけどタイトルの「LIFE」は正しく「人生」と重ねられている。◉ネガ係は会社のモットーが気にっている。彼は職場の信条に従って、冒険(とは知らず)に踏み出す。そうして自ら人生を変革する。この要素は原作には全く無い。◉想像するにスティーラー氏は、シークレットライフが現実のライフ其の物へ反転するアイディア思いついたのだ。それって人生の素晴らしさを描く事にならない?その着想がこの映画を佳作にしたと思う。